どーも、もりそばです。
毎月新しいゲームが発売されるわけですが、その中から個人的に気になるソフトをピックアップして紹介するのが『今月の気になるソフト』です。
多くのソフトが発売される決算月の3月。今回取り上げるのは、「二ノ国Ⅱレヴァナントキングダム」です。
「二ノ国Ⅱ レヴァナントキングダム」の個人的に気になっている点、気に入ってるところをピックアップしていきます。
*本作は、前作と違ってスタジオジブリ製作協力ではなかったので、2018年3月31日記事内容を訂正しました。
日本の3大ロールプレイングゲーム
日本の3大RPGといえば?という質問に対して「ドラゴンクエストシリーズ」と「FINAL FANTASYシリーズ」は多くの人が名前を挙げ、その2つに対しては異論は少ないでしょう。
さて、残るひとつは何になるのか?というのは、しばしば議論になるところですね。「テイルズシリーズ」や「ペルソナシリーズ」を思い浮かべる人が多いかもしれません。
私は「二ノ国 白き聖灰の女王」を3つめに推したいと思います。
レベルファイブとスタジオジブリがタッグを組んで、2010年にニンテンドーDSで「二ノ国 漆黒の魔道士」が発売され、その翌年2011年にPlayStation3で「二ノ国 白き聖灰の女王」が発売されました。
ニンテンドーDSではかなり大きな「魔導指南書」と呼ばれる本が付属され、タッチパネルを活用した操作が一部で話題になりました。PlayStation3にハードを移した「白き聖灰の女王」では、スタジオジブリのアニメーション世界を3Dで作り上げ、あたかもジブリアニメの世界に迷い込んだかのような、ゲーム体験を堪能することができます。
シリーズの歴史という意味では他のRPGには負けてしまいますが、日本を代表するスタジオジブリのアニメーショングラフィック、日本のRPGらしいゲームデザインは第3枠に入れるだけの資質を備えていると思います。
進化したアニメーショングラフィック
PlayStation4で発売される最新作も、スタジオジブリとのタッグは健在です。 ジブリ風アニメーションによるグラフィックは健在です。PS3で発売された前作も、今プレイしても美しいと思える出来でしたが、今作は更に進化しています。
ジブリアニメの持つ アニメーション風味の柔らかさとあたたかい色使い、それらを余すことなくゲームの中に落とし込んだグラフィックは、ハードの進化によってフォトリアルなグラフィックのソフトが多数を占める中でも埋没することのない輝きを放っています。
トゥーンレンダリングを用いたゲームは他にもありますが、日本が誇るジブリアニメを完全再現した ジブリ風アニメを再現した「二ノ国」のグラフィックは、日本人にしか作れないゲームだと言えます。
また、描かれている世界もまさにファンタジーの世界で、ずっとこの世界を冒険していたいと思える居心地の良さも「二ノ国」の魅力です。
音楽の良さ
ジブリアニメと言えば、切っても切り離せないのが久石譲さんの音楽です。物語を盛り上げる上でも、さりげないシーンにおいても重要な役割を担ってきたことはジブリアニメを観たことがある方ならおわかりでしょう。
前作「二ノ国 白き聖灰の女王」の音楽も久石譲さんが担当しており、とてもすばらしいものでした。ゲーム畑とは違った作曲家を採用することは今やめずらしいものではないかもしれません。
ドラゴンクエストと言えばすぎやまこういちさんの音楽、FINAL FANTASYと言えば植松伸夫さんの音楽と言われるように、「二ノ国」と言えば久石譲さんの音楽と言えるくらい欠かせない存在です。
音楽のすばらしさでも、日本を代表するRPGのひとつだと思います。
進化したバトルシステム
前作「白き聖灰の女王」では、コマンド選択式のバトルシステムでしたが、今作ではアクション要素を強くした戦闘システムへと変化しているようです。
前作のバトルシステムは、正直に言うとあまり楽しいものではありませんでした。リアルタイムに進行する戦闘の中で、キャラクターを入れ替えたり、状況を見て守りに入ったりやることはたくさんあるのに、味方が賢い行動をしてくれなかったりと不満が多いシステムでした。
「リアルタイムで自由に動き回り、なおかつ戦略性も高い戦闘」というのを開発側は描いていたかもしれませんが、その「目指した物とコマンド選択式の相性の悪さが目立つ」というのが個人的な感想です。誰でもプレイしやすいようにという、レベルファイブらしい配慮が逆に徒となり、難しいバトルシステムになってしまったように思えます。
また、戦闘の要となる「イマージェン」と呼ばれる仲間キャラがいるのですが、その育成も結構面倒で、何よりキャラクターが好きになれずもやもやしたプレイだった気がします。
「二ノ国Ⅱ」では、相性が悪かったコマンド選択式から、アクション要素の強いバトルシステムへと変更したことで、「白き聖灰の女王」で目指した本来のバトルシステムへと近づいているのではないかと期待しています。
「二ノ国」が名作と呼ばれるRPGになるためには、プレイ中何度も繰り返すことになるバトルシステムを楽しいものにできるか?が、カギだと思います。「テイルズシリーズ」はリニアモーションバトル、「ペルソナシリーズ」はワンモアプレスバトルと特徴的で楽しいバトルシステムを持っていますからね。
個人的に現時点で最高峰と思える「ゼノブレイド2」のレベルに迫れれば良いのですが…「ローグギャラクシー」のようになっていないことを祈るばかりです。
フィールドマップが存在する安心感
海外のRPGと言えば、「スカイリム」や「フォールアウト」のようなオープンワールドで、シームレスにエリア切り替えもなく広大なマップを自由に探索することが、醍醐味になっています。
そんな海外RPGの影響を受けてか、キャラクターの頭身が上がったことによる物か、日本のRPGでも昔ながらの見下ろし型のフィールドマップを廃止していくRPGばかりです。
個人的には、オープンワールド化されるわけではなく、エリア切り替えによる地続きのフィールドマップは退屈に思えるのです。大抵が、森、山、岩といった障害物に囲まれた中を進んで行くだけになりがちなフィールドデザインは、逆に作られた世界を狭く貧相に感じさせている気がします。
RPGの3D化を見せてくれた「FINAL FANTASY7」は、見下ろし型のフィールドマップをポリゴンで立体的に見せるという手法を取っていました。容量、ハードのスペックなどの問題もあったと思いますが、フィールドマップに出てカメラを回せば、陸があり、青い空があり、山の間から海が見える風景は、世界の大きさを感じさせてくれました。
「二ノ国」が海外で評価されているのは、多くの人にとってファーストRPGとなった「FF7」を思い出させるフィールドマップが、JRPらしいと感じられるからかもしれません。
縮小化された見下ろし型のマップでは、世界が小さく思われると考える人が多いかもしれません。海の広さや大陸の大きさを実感するには、見下ろし型が必ずしも劣っているわけではないというのが、私の考えです。
前作に続いて、今作でも見下ろし型のフィールドマップを採用してくれたことに感謝したいと思います。立体的に作り上げられたフィールドマップを探索して回ることを楽しみにしています。
自分の王国を作る楽しさ
今作の主人公『エバン』は、若くして父を亡くし王位を継承するも、クーデターにより国を追われる身となってしまいます。そんなエバンが物語を薦めていくと自分の国を作り、二ノ国の統一を目指していくというのが今作のストーリーのようです。
その国作りをプレイヤーが行う事が出来る「キングダムモード」が用意されています。
訪れた街で住民をスカウトして、自分の国に配置することで武器や魔法の開発を進めたり、乗り物を作ったりと、物語の進行に役立つものを増やしていけるモードとなっているようです。
自分だけの国をどれだけ作れるのか?というのがまず気になりますね。施設などはあらかじめ決められていて、それをどの順番で配置するかといった部分で他の人との違いが出るだけなのか?それとも、もっと自由に国作りをして、プレイする人の数だけオリジナルな国が作れるのか?
見た目も発展具合で変化していくと言うことなので、自由度が高いと「キングダムモード」だけで楽しめそうなのですが…実際にプレイして確かめたいところです。
開発によって手に入る武器や魔法はどの程度なのか?というのも気になる点です。
強い武器や魔法の大半が「キングダムモード」でしか手に入らず、このモードで遊ぶことが必須要素となっているのも、少々面倒に感じるかもしれませんし。ストーリー進行よりもちょっと早く手に入れることもできるよ!くらいであれば、「キングダムモード」とストーリー進行の兼ね合いが取れて良さそうなのですが…
戦略性の高そうな「進軍バトル」
軍団同士の対決をテーマにした「進軍バトル」という、RTS(リアルタイムストラテジー)のようなバトルも用意されています。
この軍も各地でキャラクターをスカウトし、自分の軍を作り上げて敵軍団との対決に挑むという仕組みになっているようです。軍の作り方、配置、軍ごとの強みや弱点などを考えて操作することになりそうな「進軍バトル」も、これだけで遊べてしまえそうな雰囲気を感じます。
けど、どうでしょう?この手のシミュレーション要素は好き嫌いがはっきり出ますし、苦手な人にとっては苦痛にしか感じなかったりしますからね。
私も「FF7」のストーリー上必ずやらなければならなかった、RTSみたいなゲーム好きではなかったですし。「進軍バトル」は「キングダムモード」で、施設発展に必要となる『キングダムポイント』を手に入れることができるということなので、国の発展のためには何度もプレイすることになりそうです。
その難易度や面白さは未知数なので、プレイして確かめてみるしかないですね。
JRPGの高みへ
いくつかの不安要素もありますが、やはり世界でも唯一無二のジブリ風アニメを使ったグラフィックと、単体でも遊べそうなミニゲームを織り込み、FF7を彷彿とさせるJRPGらしさを持った「二ノ国Ⅱ レヴァナントキングダム」は期待のソフトです。
余談ですが、リメイクされるFF7もこうであって欲しいと願っています。
『二ノ国Ⅱ レヴァナントキングダム』はPlayStation4ソフト、そしてSteamで3月23日発売です。