『アナデンのすゝめ』スマートフォンアプリ「アナザーエデン」レビュー

どーも、もりそばです。

今回はスマートフォンゲーム「アナザーエデン 時空を超える猫」の紹介&レビューをお届けします。

個人的にスマートフォンゲームに関してはあまり良い印象を持っていません。スマートフォンを手にした当初、Angry Birdsをはじめとする有名なアプリを片っ端から遊んだ時期がありましたが、どれも「こんなものか」ですぐに辞めてしまいました。

その後、ソーシャルゲームへと変化してパズドラ、黒猫のウィズ、モンストなども遊んではみたものの、課金要素うんぬんよりも、似たような画面で同じことをひたすら繰り返すことに面白みを見い出せず、遊ぶことはなくなりました。

ドラクエなど、スクウェア・エニックスの過去作品がスマートフォンで遊べることに、発表当時歓喜しましたが、バーチャルパッドの操作性の悪さに結局遊んでいません。

そんな中で、今回紹介する「アナザーエデン」は初めてスマートフォンゲームに夢中になれたゲームです。同じようにスマートフォンゲームを今ひとつ楽しめなかった人にオススメしたいゲームになっています。

目次

「アナザーエデン」の特徴

アナザーエデンは、「スマートフォンでコンシューマゲームのような冒険するRPG」をコンセプトに作られています。

よくありがちなホーム画面があり、そこからクエストを選択してダンジョンに入るという形ではなく、街があり、フィールドがあり、ダンジョンがあるという家庭用ゲーム機のRPGのような作りになっています。

操作方法もスマートフォンのタッチデバイスに最適化して作られていて、バーチャルパッドなどは用いられていません。マップ上の移動は前後左右のみで、進みたい方向をタップし続けるだけとなっているので、思うように動かせないイライラ感から解放されています。(前後にスムーズに移動するには慣れが必要ですが)

無駄にひとつのマップを横に広げたりせずに、コンパクトにまとめられているので探索も快適に行えます。個人的に、この割り切った2Dマップは正解だと思いますし、前後左右を基本にした2Dマップは、初代「ヴァルキリー・プロファイル」を彷彿とさせる感じがとても好きです。

かといって、底の浅いマップ構成にはなっておらず、後半になると様々な仕掛けや多重構造のマップで攻略しがいのある内容になっています。

ソーシャルゲームをやめてみた

アナザーエデン2つめのコンセプトが、「ソーシャルゲームをやめてみた」です。

最近のスマートフォンゲームと言えば、協力プレイや対戦、ランキングといった繋がることに重きを置いたゲームが主流です。しかし、アナザーエデンはソーシャル要素が一切ありません。完全なシングルプレイオンリーとなっています。

攻略するために誰かとプレイしなくちゃいけないとか、遅れてプレイしたから追いつけないといった要素はなく、自分のペースで自由に遊ぶことができます。

強力なボス戦も頼れるのは自分のみ。

ソーシャル要素が強いと、周りに合わせてプレイし続けなくてはいけなかったり、ちょっと遊ばなくなると置いて行かれてしまい、遊ばなくなるというネガティブ要素があったりしますが、アナザーエデンはそういった要素は皆無です。

期間限定のイベントもないので、いつ初めてもフルにゲームを楽しむことができます。

新たな「出会い」という課金要素

アナザーエデンも、多くのスマートフォンゲームのように無料で遊ぶことができます。

多くのスマートフォンゲームでは、スタミナ要素といったゲームプレイに一定の制限を設けて、続けてプレイするには課金するか長い時間待ってね、といった要素があるのですが、アナザーエデンにはそういったスタミナ要素がありません。何時間だろうと好きなだけ遊び続けることができます。

では課金要素はなんなの?というと、使用キャラクターを増やすための「出会い」と呼ばれるガチャになります。

各キャラクターには星いくつといったランクがあり、それぞれにレベルキャップが設定されていたり、成長させるアビリティボードに制限があったりします。

当然、最大ランクの星5キャラが強いわけですが、星5キャラが複数居なければクリア出来ないような作りにはなっていないので、レベル上げと装備を揃えることでクリア出来たりします。

敵には弱点や耐性が設定されていて、そこをうまく利用することで攻略が楽になったりしますが、ストーリー加入キャラ以外ではどうやっても偏りが出てきます。しかし、そこで手詰まりにならないようにうまくバランスが取られているなぁというのが、プレイしていて感じた印象です。

無課金でも結構ガチャできる

アナザーエデンでも、他のスマートフォンゲームのように、プレイに応じてガチャを回すための「クロノス石」というアイテムが貰えます。

触ったことがある程度の経験しか無いので比較が正しいかはわかりませんが、他のゲームよりも、アナザーエデンでは「クロノス石」が普通に遊んでいるだけでポコポコ貰えます。

ゲーム内に勲章という要素があり、「初めて〇○を倒した」「〇○を何体倒した」「第何章をクリアした」など数多くの勲章が用意されていて、勲章を獲得するごとに「クロノス石」が貰えるようになっています。

加えて、サブクエストの進行でも「クロノス石」が貰えたりするので、ゲームの序盤から1日、2日で10連ガチャが回せるくらい集まるので、無課金でも全然遊べてしまうという太っ腹なゲームだと思っています。

私の現在の星5キャラは全部で7体です。1周年記念で好きな星5キャラが1体貰える有料ガチャがあったので、それを回すために1度だけ課金しましたがそれ以外は全て無料ガチャで引き当てました。

星5確定の金扉はテンションが上がる瞬間。

10連ガチャだと星4以上確定枠があるようなので、回すなら10連オンリーがオススメです。ガチャ経験がなく、レアキャラを出すには何回もガチャを回さなくてはいけないと思っていたのですが、予想していたより星5キャラが引ける気がします。

ストーリーがすごい!

時空を超えて冒険するRPGと言えば、「クロノトリガー」が有名なところでしょうか。PVの中でも出てきた「殺された未来」というフレーズに聞き覚えがある人はマニアックな人かもしれません。このフレーズは「クロノ・クロス」のキャッチコピー「殺された未来が、復讐に来る」と同一ですね。

アナザーエデンのシナリオは、「クロノトリガー」「クロノ・クロス」「ゼノギアス」などでシナリオ、演出を手がけた加藤正人さんが担当しています。

どこかで見たことがあるカエルの剣士が出てきたりして、知ってる人ならニヤリとする要素が盛り込まれています。(クロノトリガーの続編ではありません)

「蛇骨」というフレーズもニヤリとする要素。

このストーリーがかなり膨大な量になっていて、遊び尽くすにはかなりのボリュームとなっています。

現在、メインストーリーが1部、1.5部と展開されていてこれだけでもかなりのボリュームです。加えて外伝シナリオが6本あり、これらはクリアすることで新しいキャラクターを手に入れることができます。外伝といえど、学園都市や竜宮城などバラエティに富んだ内容になっていて楽しいです。

外伝シナリオ「DAスクール編」は個人的にお気に入り。

さらに、特定のキャラクターに焦点を当てた断章、邂逅が5本用意されていますし、星4以上のキャラクターに用意されているキャラクエストと膨大な量のシナリオが用意されています。

特にキャラクエストは、自分の出会ったキャラクターへの思い入れが強くなるだけでなく、キャラクターのスキル向上、クロノス石も貰えるとあってクリアしたくなる要素になっています。

このボリューム感は、家庭用ゲーム機の作りそのものであり、今後もアップデートで追加されていくことを考えると未だかつて無いRPGかもしれません。

「クロノトリガー」「クロノ・クロス」など、昔遊んで好きだったという方は遊んで後悔しないと思います。このボリューム、このクオリティが無料で制限なく遊べるのですから。

音楽が素晴らしい!

アナザーエデンのオープニングテーマは、光田康典さんが手がけています。光田さんと言えば、「クロノトリガー」に始まり、「クロノ・クロス」に「ゼノギアス」、最近では「ゼノブレイド2」の音楽も素晴らしかったです。数多くのゲームで作曲を担当している方です。

個人的には「クロノ・クロス」のオープニング曲「時の傷跡」はゲームミュージックでも屈指の名曲だと思っています。何度オープニングだけを繰り返して聴いたかわからないくらい大好きな曲です。

アナザーエデンで光田さんが手がけたのはメインテーマ曲となっていますが、これがまた美しい良い曲です。光田さんのスケジュールがかなり先まで埋まっている状態で、クロノトリガーから何度も仕事を共にした加藤さんが頼み込んで作ってもらったというエピソードが語られています。

アナザーエデンのゲーム音楽は、光田さんが代表を務める「プロキオン・スタジオ」から土屋俊輔さんとマリアム・アボンナサーさんの2人が担当しています。

ストーリーを盛り上げ、印象深くするゲーム音楽の力を再認識させられる。

この音楽がまた素晴らしいです。光田テイストとも言えるような雰囲気を持ちつつ、耳に残る素敵な音楽になっています。これまた、クオリティは家庭用ゲーム機に引けを取らない出来となっています。是非ともプレイするなら、音量をオフにせず音楽と共に楽しんで欲しいです。

サクサク進み、ボス戦は攻略しがいのある戦闘

アナザーエデンの戦闘は、オーソドックスなコマンド選択式のターン性バトルです。

前衛に4名、後衛に2名の6人パーティで戦うことになります。後衛にいるメンバーはターンごとにHPとMPを回復することが出来ます。この編成は自在に変更可能で、前衛1名のみにして他を後衛で回復に回すなど戦略性を高めています。

後衛から前衛にキャラクターが戻ったときに、ヴァリアブルチャントというスキルが発動して、味方の能力を上げたり、敵の能力値を下げたりすることが出来るのでキャラクターを前衛と後衛で出し入れすることも、攻略の上で重要になってきます。

戦闘自体はサクサクとターンが進み、戦闘スピードを高速にしているとストレスなく戦闘をこなしていくことが出来ます。攻撃のエフェクトもくど過ぎず、シンプル過ぎず、ちょうど良い具合に作られていて、とても好印象です。

ボスキャラだけでなく、「FEAR」と呼ばれる高レベルのモンスターが各フィールド・ダンジョンに用意されているので、やりこみ要素も備えています。

戦闘を繰り返すことでレベルも上がり、敵を倒すといった勲章を獲得できてクロノス石も手に入る。敵が落とした素材を集めて、新しい装備を揃えることでも勲章が手に入ったり強くなる。強くなることで、FEAR討伐して勲章獲得といった具合に、多くの要素が絡まり合った仕組みになっているので、戦闘することが苦にならない作りになっています。

まとめ

まだまだ語り尽くせないくらいに、隠し要素だったりアナザーダンジョンなど沢山の要素が盛り込まれた「アナザーエデン」の作りは、完全に家庭用ゲーム機のRPGです。

無理にバーチャルパッドを用いずに操作性にまで配慮した作りは、開発側のこだわりを感じさせられ、音楽、シナリオもスクウェア黄金期を彷彿とさせる作品です。

多くのスマートフォンゲームが、課金に比重を置いているが故に「いかにプレイヤーを楽しませるか?」よりも「いかに課金させるか?」といったゲーム内容になっている気がします。

そんな中で、課金することを重要にせず楽しく遊んでもらうために丁寧に作られている「アナザーエデン」はある意味とても異質な作品と呼べるかもしれません。

こんなに無料で遊べて運営は大丈夫ですか?と心配してしまいます。

スマートフォンゲームは好きになれない。スクウェア黄金期のRPGが好きだと言う人は、是非ダウンロードして遊んでみて下さい。

個人的ゲーム採点

9.5/10

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次